交通事故 -鎖骨骨折―
事故というと車同士だけでなく、車とバイク(自転車)、車と人、バイク(自転車)同士、バイク(自転車)と人がありますね。
今回は、その全てのケースで起こりうる上半身の怪我・鎖骨骨折を挙げていきます。
鎖骨とは、真上から見るとS字型をした骨で、中央部から外側にかけて丸から三角形へと太さと形状が変化しています。
内側の端は胸骨とつながり、外側の端は肩甲骨とつながっており、それぞれが関節を構成しています。
鎖骨は肩甲骨を介して、腕を身体につなぎとめる役目をしています。
また、手で触れてわかるように、鎖骨は皮膚に近い位置にあり、その為、直接の外力(打撲など)で骨折しやすい部分でもあります。
その他、直接の外力だけでなく、転倒する際に手をついたり、肩を強く打ちつけたりなどの間接的な圧迫力で骨折することもあります。
事故のケースでいえば、バイク(自転車)で走行中に、あるいは道路を歩行中に車と衝突して手をつきながら転倒した時、また、車同士の衝突で車内に肩を打ちつけた時に骨折がおこります(シートベルトの直接的な圧力で骨折することもあります)。
骨折した場合、その部分が隆起しているか、多少の段差が見られます。
ただ、ここで注意!鎖骨は皮膚に近い位置の為、骨折した部分から皮膚を突き破って骨が外に飛び出していることが稀にあります。
そういった場合は、骨を触ったり、中に引っ込めようとしてはいけません。骨に菌が付着し、それが身体の中に入ってしまいます。
感染症にかかったり、後々の処置が大変になってきます。
まずは、病院にすぐに行きましょう。
治療方法
治療としては、骨が柔らかい子供の場合や、骨折部のズレが僅かであれば、保存療法になります。
保存療法で代表的なものは、肩から背中、脇の下にかけて8の字状に巻くバンド『クラビクルバンド』があります。
これは、鎖骨を長軸方向に外側に牽引してくれる固定バンドになります。
骨折部はズレやすく短縮しやすい状態にあります。
それを防いでくれるものになります。
それに合わせて、腕の重さで骨折部がズレないように三角巾で腕を吊るすこともあります。
骨折部のズレが酷い場合は、手術療法になります。
骨にワイヤーを巻いたり、鎖骨上にプレートを設置するものがあります。
ワイヤー固定は、小さな切創ですが、多少のズレや短縮が残る場合があります。プレート固定は大きな切創になりますが、よりもとの形に近い状態で固定ができるものとなります。
治療期間
骨が癒合するのに、4週間程度となりますが、そこから、肩関節が元の可動域まで動かせるようになるまで、保存療法では2~3ヶ月、手術療法では3~4ヶ月ほどかかってきます。
ですので、骨がくっついてからのリハビリが大事になってきます。
早く治す為にも、さぼらずにリハビリをしましょう。
仕事の都合上、病院の受付に間に合わないなどの時は、近場の整骨院を訪ねましょう。
立川や西国立の方はヒカル整骨院でもリハビリを行うことができます。
まとめ
・事故直後はすぐに警察に連絡をしましょう。
・その後、すぐに病院を受診しましょう。
・骨折部はむやみに触らないでおきましょう。
・骨癒合後、痛みがなくなっても、元の可動域に戻るまでリハビリに通いましょう。
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